蝶ネクタイは「食べ物に敬意を表す」ためにつけています。そしてベストは「ベストを尽くす」という意味を込めて着るようになりました。
やっぱり大阪の庶民育ちの何かがニョキニョキと出てきてもうたんですね。自分、昔から人懐っこい子供やったんです。いろんな人に会いたい、いろんなところに行って、いろんな人と話したい、情報番組のリポーターさんみたいな仕事がやりたいんですってお願いしたんです。
命の2秒と言われてるんですが食べ物をお箸で持って、ここで必ず2秒必ず止めて下さい。というのはカメラが餃子のアップから口元に追い切ってズームするのに大体2秒かかる。あと2秒止めることによって編集点ができる。
B級グルメは目を開く、高級グルメは目を閉じる。 とんかつは左から3切れめを食べる。
美味しそうに見えたら、作った人も喜びますやん。テレビを観た人が『ああ食べたいな』と思ってくれたら嬉しいしね。
刺し身が新鮮で、キラッキラに光ってるのを見て「うわ〜!海の宝石箱や〜!」って言うて「食べ物を他の物に例えたらカットやな」と思っていたら字幕スーパー付きで採用され、そっからきっかけに、色んな物を例えるようになって。
味のIT革命や〜! 具の満員電車や〜! ホルモンのトランポリンや〜! お肉と野菜とタレの騎馬戦や〜 etc…
仕事で疲れて帰ってきた母を気遣って「お母ちゃん、このサバ美味しいわ、焼き加減バッチリや」とか言うてね。 ちょっとでも喜んでもらいたいと思ってたんでしょう。今思えば、自分の食リポの原点はそこにあるんやな、と思うときがありますね。
子供の頃好きだったのが、母の作るハンバーグ、たまねぎのみじん切りなんかも粗いんやけど、それがまたいいんですわ。 美味しい料理も沢山食べれるようになった頃、30年ぶりぐらいにおかんに作ってもらって、食べた途端に子供のときの記憶がバァーッと甦ったんですよ。
鍵っ子やから首から鍵ぶら下げてお兄ちゃんと歩いてたこと、いじめられて泣いて帰ってきたこと、ザリガニ釣りして泥んこになったときのこと。そういう記憶を、おかんのハンバーグを口に入れた瞬間に思い出したんですよ。
味覚というのは、記憶そのものですよ。日本全国の凄腕シェフのハンバーグを食べ尽くしてきましたけど、それらをはるかに超えますね。味の記憶、それは自分の財産ですわ。そういう味があるだけで、人生は潤うと思うんです。
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5,000円(税込5,500円)