ぼくは、釈迦、つまりシッダルタをめぐる人間ドラマを描こうとしているんです。
シッダルタのありがたさとか、シッダルタの教えよりも
人間そのものを掘り下げたい。
仏陀の生きざまを、ぼくなりの主観を入れて描きたいのです。
インタビュー「手塚治虫『ブッダ』を語る」より
(ブッダの魅力を問われて)
ぼくには何よりも率直に言って
すごい哲学者だということです。
いわゆる仏教の教えを説いた
宗教的カリスマであるよりも
哲学者として偉大である。
その深い広大な思想は歴史を超え、
むしろ現代にこそ生かされなければならない、
じつは最も新しい思想だと思うのです。
ブッダを書いて、
ぼく自身いい勉強になりました。
1984年毎日新聞のインタビューより
ぼくは、人間もほかの生物も、生命の存在ということについてはまったく平等だ、と言いたいだけなのである。
(『ガラスの地球を救え』より)
1