栃木レザーとは
日本最高峰のヌメ革のタンナー「栃木レザー」は化学薬品を使わずに植物のミモザの樹液に革をつけこむフルベジタブルタンニン鞣しを専門としています。
タンナーとはウイスキーで言えば蒸留所のようなもので、ここで「皮」を丈夫で長持ちする「革」に仕上げているのです。
通常の何倍もの時間をかけて鞣される革へのこだわりと品質の秘密とは? 連載スタート!
革を楽しもう
革の風合いを楽しむ「エイジング」という言葉や、革をお手入れをして革を育てるということが一般的になったのはごく最近のことですが、昔からフルベジタブルタンニン鞣しのヌメ革だけをつくってきた栃木レザーは、日本国内において革の世界と文化を伝えることに大きな役割を果たしてきました。
5000年の歴史
革の歴史は人間が自然の中で、その過酷さと戦ってきた歴史です。
氷河で発見された5000年前のミイラ「アイスマン」は保温性が高く長持ちする革の衣服を着ていました。
ネアンデルタール人は革のテントを作ることで氷河期のツンドラの中でも暮らすことができたといいます。人々の生活の道具として革は必需品でした。
時代は変わり現代となっても、私たちは自然のサイクルと共に生きていることに変わりはなく、長い年月を経ながら今も革づくりは続いています。そして多くの人に深く愛されているのです。
革は生命
革は生命です。今も昔も革は食肉の副産物で、革を取るために動物を育てるということはありません。革を素材とする仕事をする私たちは、自然や動物、革に関わる人への感謝の思いを忘れないようにと日々思っています。
革のぬくもりは生命のぬくもりです。
限りある天然資源である革。その生命を無駄にせず、使うことが革を素材とする私たち職人の務めです。
実際に革を鞣して作っているタンナーの様子を知ることでより、より革の大切さを感じることができればと思います。思えば私たちクアトロガッツの仲間、ユーザーの皆さんとの出会いを結びつける大きな役割をしてくれているのもこの革なのです。
ご紹介します革の旅。苦手な方もいるかと思いますのでご注意くださいませ。