小さい財布 小さいふ クアトロガッツ


 
わかるハシモト会長かく語りき
 
ハシモト会長って誰?
ほとんどの人がそう思うに違いありません。革業界にたずさわる方をのぞいては。

ハシモト会長はクアトロガッツに”本物の革”とはなんぞやということ教えていただいた方で、現在は創業された大阪の皮革メーカーの会長をされています。

長年に渡って革に関わり、クアトロガッツでも使用している日本でも有名な革のタンナー「栃木レザー」を影で支え、製法の考案、再建のバックアップをはじめ、革の素材そのものから製品まで、革業界の発展に貢献してこられたハシモト会長は業界では知る人ぞ知る存在なのです。



 
連載について
80歳を超え、戦後からの日本を生きてこられてきた中で培われたその稀有な人生哲学と大阪人ならではの人情あふれる人柄。

そんな会長自身の語る生い立ちと若き日のこと、そして周囲の人達の証言によって紡がれた「わかる」という本を会長からいただきました。
本屋で買えない本ですが、より多くの人にその珠玉の言葉を噛み締めていただければと思い連載をさせていただきました。

2017年8月13日〜2018年9月30日までブログで連載させていただいた内容を目次でまとめました。是非お楽しみください。




 
連載に寄せて 【クアトロガッツ 中辻大也】
「おまえらは何ものや?」
「自分で革小物をつくって道で売ってるんです」
「おもろいやないか」
それがハシモト会長とのはじめの会話でした。

「ハシモト会長との思い出」



 
わかるハシモト会長かく語りき 【三つ子の魂百まで】
「私は、小学校二年生までしか学校に行けなかったんです。
母親に何にも収入がないので、食べるもんもない。
貧乏は辛く苦しいもんやと思いながら、十歳過ぎた頃は自分の体より大きなもの下げて、お金を稼いでましたね。」

第1話 「アホな英雄でええ」

第2話 「下からもの見たら 何か見えへんかな」

第3話 「なんもないからやる」

第4話 「人間の行いが判についてくるもんや」

第5話 「その立場に立たんとわからへん」




 
わかるハシモト会長かく語りき 【表の人生やろうや】
「そや、ここに紙があるやろ。俺らは今までこの紙の裏をやってきたんや。いっぺん表をやろうと思うんや。」

第6話 「こんなんやってられん」

第7話 「表の人生やろうや」

第8話 「おおきに おおきに」

第9話 「金が生きてる」

第10話 「うちはただ紐をつくって売りますねん」

第11話 「お茶の一杯も出さんのですか」

第12話 「月給泥棒やないなら責任とってください」

第13話 「こころの叫びが火ぃつけたんならおもろいやないか」



 
わかるハシモト会長かく語りき 【内助の功】
「相手に何をしてあげたらどうなっていくやろ、という心を持って行動してきたんです。それが大事やと思う。
そんな私が今日あるのも、今は亡きうちの嫁はんのおかげやなぁ。」

第14話 「マイナスの世界をやってきた」

第15話 「早う逝きおってアホ」



 
わかるハシモト会長かく語りき 【正直の価値】
「私は、自分に能力があると思ったことないし、「これは、オレがやった」っていう話も、ひとつもない。
言えないし、したこともない。皆が寄って来てくれて、させてもろおてるんです。」

第16話 「騙される人は、騙しにいってるんです」

第17話 「人間は生かされとる」

第18話 「正直に 歩いてきただけやねん」

第19話 「ひとつだけ、自慢できること」




 
わかるハシモト会長かく語りき 【証言集】
「うちの若い連中をつかまえては「次の世界はこれや、この世界、やろうや」っていう橋本社長の発想とか、感性はすごい。そうしたものを考える姿勢は、栃木レザーの文化になっています。」 栃木レザー株式会社 代表取締役社長 山本昌邦

第20話 「悪い時は悪い ええ時はええ」

第21話 「勝負ごとで癖、性格が見えるんや」

第21話 「希望と夢は 持っとっても 損しないでしょ」

第22話 「世間の本当の意見を聞いて、自分で考えろ」

第23話 「親父は だまって 見ててくれている」





第24話 「そこは売れるんか」」千里眼

第25話 「よう頑張ったな」

第26話 「自分でよう考えて行動しろ」

第27話 「こいつに端から端まで握ったってや」

第28話 「詐欺やない 金を貸しただけや」





第29話 「いつでも 帰ってこいや」イタリア在住の画家

第30話 「わかる 未だにわからんことだらけです」哲学とは漢方薬のようなもの

第31話 「全部あれば 使いやすいやろ」効率よりも大事なこと

第32話 「同じ払うなら 先に払っといてやれや」

第33話 「林さん、よう出したってくれたな。」苦労させてほしい





第34話 「ええか、中途半端なことするなよ 失敗したらブスってやっとけよ」

第35話 「一緒にいこか」徹底した現場主義

第36話 「助けな あかん」栃木レザー再生の道

第37話 「いいもん つくりなはれ」三十年後の目利き

第38話 「考えて 考えて 考えて・・・」フィレンツェの丘の上で





第39話 「ここ ええなぁ」阪神・淡路大震災の後

第40話 「今度は お母ちゃん 呼ぼうや」奥さんを上座に

第41話 「優秀な人はいらん」 うちの人間は知恵がいっぱい残ってる

第42話 「商売ってのは そこから始まるもんや」

第43話 「駒井くんがいるから ゆったりした雰囲気になっているんだよ」





第44話 「泣いてばかりもいられないよ」

第45話 「口数少なくて わかるって言うだけ」

第46話 「在庫の山 それが問屋の原点」 希有な存在

第47話 「社員の月給もあるやろ」 栃木レザー再生への道

第48話 「値段をさげたらあかん」栃木レザーの世界をつくる





第49話 「未来ってわかる ほんまもんせなあかん」

第50話 番外編 「橋本さんって・・・」

あとがき 「後世に残したい本」

取材・制作後記




 
【番外編】 ハシモト会長クアトロガッツの工房に来る
「おおい。今日お昼過ぎに行かせてもらうわ」車の窓も凍りつく冬のある日の朝、会長から電話が。

「ちょっと刺繍の勉強しにいきませんか?」

「モノを見る角度」

「正味のアホ」

「餞けの言葉」

「平成最後の革の仕入れ 天王寺夕陽丘」

ハシモト会長と栃木レザーの三柴さんが工房に来た!

喫茶店のおばちゃん曰く「天が梅雨明けを告げてるで」

「外国人が売る通天閣の包丁屋」

「傷があるのが”ほんまもん”の革の証拠」




 
栃木レザー