小さいかばん×「小惑星B612にいる王子さま」
「星の王子さま」出版80周年
フランス人の飛行士・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説「星の王子さま」は1943年4月6日にアメリカで出版されました。
「星の王子さま」は小説として500以上の異なる言語で出版され、聖書に次いで世界で最も翻訳されている作品となります。
「星の王子さま」には「大切なものは目には見えない」うわべだけでは物事の美しさはわからないというメッセージが込められています。
大阪 国立民族学博物館(みんぱく)にある星の王子さまコーナー
小さいかばん「小惑星B612にいる王子さま」ホワイトカラー
サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」が小さいかばんになりました。
表のデザインには小惑星B612にいる王子さま。背面にはキツネの語った作品のテーマとなるメッセージ「 心で見なくちゃものごとよく見えない。大切なことは目に見えないってことさ。」の言葉が。
国産最高峰と呼ばれる栃木レザーのホワイトをつかった可愛らしいカラーリングです。
ミニマルな暮らしにフィット
※ここから下は商品説明用の共通のイメージとなります。お届けする商品の色と異なりますのでご理解くださいませ。
外ポケット2つ
中の収納スペース3つ
全部で5つの収納スペースがあります。
SPEC
サイズ:横27cm×縦17cm厚み:1cm
外ポケット:横17cm縦15cm
肩紐の長さ:約85cm〜180cm調整可能
重さ:160g

PROFILE
サン=テグジュペリ
(1900-1944)フランスの小説家・飛行家。兵役に服して空軍に入り、除隊後は工員、セールスマンなどをしながら文学作品を発表する。ラテコエール航空会社に入りフランス民間航空の路線を開拓する中で経験した多くの冒険と危難を作品にする。「南方郵便機」「夜間飛行」「人間の土地」「戦う操縦士」「星の王子さま」等の作品を発表。行動主義文学の代表的な作家。
「星の王子さま」
飛行機が故障して何もない砂漠の真ん中に不時着した飛行士(僕)。孤独の中で眠りについた明け方に「ごめんください…僕にひつじの絵を描いて」という声で起こされます。
驚いて跳ね起きるとヘンテコリンな小さな男の子がじっと見つめていました。そんな出会いからはじまる飛行士と王子さまとの触れ合いを描いた作品です。
「星の王子さま」のあらすじ
作品は飛行士が6歳の頃に描いた一枚の絵から始まります。
ボアという恐い大きな蛇が象を丸呑みしている自信作「作品番号1」。この絵を誰も理解できず「作品番号2」を描いたのですが、そんなことより勉強しなさいと親から言われ6歳で絵描きの夢をあきらめたという飛行士。
今でも賢そうな人を見つけると「作品番号1」を見せるのですが、返ってくるのは子供の頃と同じ答えばかり。大人は自分では何もわからない、だからいつもはっきりさせないといけない。だから子どもはくたびれてしまう。
それは自分が大人になった今でも同じだった。飛行士は本当に話のできる相手のいないまま、どこか一人ぼっちのような気持ちで生きてきました。
左「作品番号1」右「作品番号2」
子どもと大人のための絵本
飛行士は王子さまと話をするにつれて、彼が一軒の家ほどの大きさしかない小さな星からやってきたことや、地球に来るまでに訪れた星にいたヘンテコリンな大人たちのことを知る。
彼らは自分しかいない小さな星にいて、偉そうにしているだけの王様や、星の数を数えることを生業とするビジネスマン、報告を受けるだけの地理学者、星の回転が速くなったため一秒ごとに街灯の火をつけては消さなくてはならない点灯人など、各々ヘンテコリンな人生を送っていた。
そして七番目に訪れた地球では、時間を節約する薬を売りながら何に時間を使っていいかわからない商人、特急列車に夢中なのに、自分たちの探しものがわからなくて、せかせかと同じところぐるぐる回っているだけの大人たちの姿があった。
「子供だけが何を探しているのかわかっているんだね。ボロボロになるまでぬいぐるみと遊んで。ぬいぐるみがかけがえのないものになるから、取り上げたら泣いてしまうんだ。」
この作品が子どもだけでなく大人のための絵本と言われるのは、王子さまの視点や言葉に人生の真理を見ることができるからでしょう。
小惑星B612で火山のススをはらう王子さま
一本のバラ
実は王子さまが地球にやってきたのは、王子さまの住んでいた星に咲いた美しい一本のバラとの別れがきっかけでした。
王子さまははじめはバラを好きになって大切に世話をしていたのですが、ささいなことで喧嘩をして星を出ることになったのです。そのことが今でも王子さまの心を苛んでいます。
地球に来て自分の星のバラと同じ花が5000本も庭に咲き乱れているのを目にして、王子さまはあのバラはどこにでもある平凡なバラだったんだと思って草の上に突っ伏して泣きます。
そこに現れたキツネとの友情と別れから、王子さまにとってバラがかけがえのない存在だということを教えられます。
キツネとの出会いはこんなやり取りで始まります。
「人間はもう時間がなくなりすぎて、何も知ることができなくなっている。お店で全部出来上がったものだけを買うんだよ。でも友達を売る店なんかどこにもないから、人間には友達がちっともいない。君も友達が欲しいなら僕をなつかせてよ。」
「君が僕をなつけたらお互いにかけがえのない存在になる。君は僕にとって世界で一人の男の子になる。僕は君にとって世界で一匹だけのキツネになる。」
大切なことは目に見えない
キツネが別れのときに王子さまに贈った言葉があります。
「僕の秘密を教えてあげる。とても簡単なことなんだけど。」
「心で見なくちゃものごとはよく見えない。大切なことは目に見えないってことさ。」
「人間は大切なことを忘れてしまった。でも君は忘れちゃだめだよ。自分になつかせたものには何かを返さなきゃいけない。君は君のバラに何かを返すんだよ。」
「君のバラがかけがえのないものになったのは、そのバラのために君が時間をかけてあげたからなんだ。」
空を見上げて、心で考えてみよう。
王子さまと飛行士にも別れの時が訪れます。「星が美しいのはどこかに見えない花が咲いているから。」「砂漠が美しいのはどこかに井戸を隠しているからだね。」
飛行士は子供の頃に宝物が隠されているという言い伝えのあった古い家をふと思い出します。「ああそうだ。家でも星でも砂漠でも、何かを美しくするものは目に見えないんだね。」
目に見えないもの。心も愛も生命そのものも、大切なものごとのなかみは目には見えない。大人になると物質的な価値を追い求めることで忙しくなり、空想や想像することを忘れて、大切なことを見つめる心を少しずつなくしてしまうのかも知れません。
合理的な考え方にとっては無駄に見えてしまうところに、実は大切なものごとが沢山がある。そんなことをこの作品は教えてくれているようです。
この物語の結びの一部にはこんな言葉があります。
「ものすごく不思議なことだけど、王子さまを愛する僕たちにとって、この宇宙のどこかで見知らぬヒツジがひとつのバラを食べたかどうかで、見える景色がまるで別物になってしまう。」
「空を見上げて、心で考えてみよう。ひつじはあのバラを食べてしまっただろうか?すると何もかもが変わって見えることだろう。そして、それがどれほど大事なことかということを、大人たちは決してわからないのだ。」
サン=テグジュペリ
サン=テグジュペリは飛行士であり小説家であるという二つの顔があります。
「夜間飛行」「人間の土地」「南方郵便機」などの小説は飛行士として生命に及ぶ危険に勇敢に立ち向かう自身の体験が、詩情豊かな表現と真実を追い求める哲学的な視点で綴られている行動主義文学の代表的作品です。
小説を読むと「星の王子さま」が飛行中のトラブルに見舞われ、砂漠で遭難したサン=テグジュペリの実体験が元となっていることがわかります。
親友レオン・ヴェルトに捧げる
「星の王子さま」はサン=テグジュペリの親友であるレオン・ヴェルトに捧げられています。レオン・ヴェルトはジャーナリスト・作家であり熱心な平和主義者でしたが、ユダヤ人だったためナチス・ドイツの弾圧を逃れるためフランスに隠れ住んでいました。
「星の王子さま」の序文ではそんな彼を慰めたいという心情が綴られ「この本を一人の大人に捧げることを許してほしい〜中略〜小さな男の子だった頃のレオン・ヴェルトに」と結ばれている。
この作品が描かれた背景には第二次世界大戦があり「星の王子さま」にはレオン・ヴェルトをはじめ戦争に苦しむ人々への勇気づけのメッセージと共に世の中への鋭い批判が込められています。
キツネは親友レオン・ヴェルト?それともサン=テグジュペリ?バラは愛した女性でしょうか?さまざまな読み方ができます。
子供の頃に読んだことのある本でしたが、大人になった今もう一度読みたい作品です。ぜひ作品と共にお楽しみください。