「立ち猫」との出会いは、 猫とのコミュニケーションから始まりました。
猫と遊んでいるときに、一瞬立つ姿が、 まるで人間のようにたくましく感じられたのです。
立つ姿は、わずか0.5秒ほど。
バンザイ、お祈り、シンクロ、片足立ちなど ユニークでのびのびとした立ち姿を見せてくれる
猫たちに、どんどん魅了されていきました。 静止画にすると、見事な立ちっぷりに圧倒されます。
そうして写真を撮っていくうちに、猫との距離が縮まり、
表情やしぐさ、景色、猫同士の関係性なども、徐々に
見えてきました。特に、猫の表情は必見です!
猫の世界も、笑ったり、感謝したり、泣いたり、感動したり......
人間の世界と通じるものがあるように、僕は思います。
僕にとって「猫」は、さまざまなことを教えてくれる
先生のような存在です。
本書で、新たな猫の世界を楽しんでいただければ幸いです。
山本正義「立ち猫」はじめに より
僕がなぜ猫が好きかというと
白黒はっきりしていて裏表がない、
そんなところにとてもひかれるからです。
猫を撮っているというよりも、撮らされている
いや"撮らせていただいている"のですが、
時折、言葉が通じたように
距離がグッと近づいた瞬間が
たまらなくキュンとくるのです。
僕にとって、猫と向き合う時間が
なによりも幸せです。
これからも、景色や空気、
においまで感じ取れるような
写真を撮っていけるよう、
頑張りたいと思います。
山本正義「立ち猫」あとがき より
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