クアトロガッツの革の旅「栃木レザーができるまで LEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」(完)

革づくりにはたくさんの水を使います。だからきれいな水が必要です。栃木レザーでは地下水を使用しています。自然豊かな栃木は革づくりにとって恵まれた環境なのです。

「タンナーは、日々何百トンという量の水を使います。生産において水が命と言っても過言ではありません。弊社では、それらの使用した水を自社の排水施設により薬品等を使わず透明度のある水に戻し、再度自然に帰しております。
皮から革へ。更に川へ。
そして、水を綺麗にして行く上で出た汚泥は、栄養素の高い肥料として使用されます。「つちかえる」という名前です。ゴルフ場の芝生の育成に、東北の復興用に使用されております。」

栃木レザーは、革の材料である原皮は食肉の副生産物を使用。自然環境の保護に配慮し、持続可能な環境を構築するために、薬品を使わずに透明度のある水に戻すことのできる排水施設を設備し、排水で出る汚泥は肥料としてリサイクルされます 。

化学薬品であるクロム鞣しの革は断面が青く、火をつけて燃やすと青い炎になり、6価クロムという発がん性のある有害物質が発生します。それに対して、植物タンニン鞣しの栃木レザーの革は自然分解されます。

昨今の深刻な環境問題は自然の一部であった私たち人間が、自分たちの寄って立つところである自然への配慮と責任を忘れていたことに一因があります。水と汚泥を自然のサイクルに帰すことで地域、社会の環境を守る責任を果たしています。

(完)

クアトロガッツの革の旅
「栃木レザーができるまでLEATHER TRIP IN TOCHIGI LEATHER」