手塚治虫の描いたメッセージ
#7 子供の未来を奪うな “いちばん小さいもの”
手塚ワールドとクアトロガッツのコラボ小さいふ。第一弾「ブッダ」第二弾「鉄腕アトム」の小さいふが誕生。
マンガのキャラクターの生みの親である手塚治虫が伝え続けてきたこと。それは生命の尊厳というテーマでした。
地球を守りたい、生命を守りたい、子どもたちの未来を守りたい。年月を経て一層輝きを放つ手塚治虫のメッセージに今一度耳を傾けたいと思います。
戦争、環境汚染。
はじめにきまって犠牲になるのは弱い子どもたちです。
手塚治虫の眼差しはいちばん弱い子どもたちに向けられます。
大人の目から見ればわかりきったことかもしれない。
でも本当に大人たちはわかっているのでしょうか?
アトムは信念を持って行動し、決してあきらめたりせず、ときには、どう考えても勝ち目のなさそうな相手にも、ぶつかっていきます。あくまでマンガの上でのことですが、本来、子どもというものにはそんなエネルギーがあるのではないでしょうかと語っています。
「核戦争が起きようが、食品汚染で苦しもうが、みんないっしょならいい」という人がいるけれど、とんでもないこと。みんないっしょになんか死ねない。いちばん小さいもの、胎児、赤ん坊、子どもから滅んでいくことになるのです。そんなことにだけはしたくない。なんとしてでも、この世界を、この地球を、未来へとつなげていかねばならないと思います。
ぼくには何の力もないから、ただマンガでこんなことをメッセージしつづけてきたのです。ぼくは、大人の目から見たらわかりきったことのように思われようが、いちばん大事だと感じるものをメッセージしつづけてきたつもりです。」
(子供の未来を奪うな『ガラスの地球を救え』より )
(C)手塚プロダクション / 講談社
※手塚治虫の「塚」の字は、正しくは旧字体(塚にヽのある字)となります
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クアトロガッツ/WEBスタッフ 編集/文 中辻晃生 楠戸達也