革業界の重鎮がクアトロガッツに来た!
クアトロガッツでは小さい財布「小さいふ。」の定番カラー・その他本体部分などに
日本で最高峰と言われる栃木レザー株式会社製のフルベジタブルタンニングレザー(ヌメ革)を使用しています。

よりいっそう革への見識を深め、より良いものづくりのために
栃木レザーを販売しているヌメ革業界の重鎮と言われる革屋さんの社長が
クアトロガッツへ来てヌメ革への想いをお話していただきました。
80歳にしてエネルギッシュな社長。
とても貴重なお話を聞かせていただくことができました。
一部ではありますが、その時のお話を引用しつつ
ヌメ革と栃木レザーのフルベジタブルタンニングレザーについて
お話をさせていただきます。

革業界の重鎮がクアトロガッツに
世界が惚れた革
社長の革屋さんには世界中から
「栃木の革を売ってほしい」と人がやってくると言います。
しかし社長は
「みんな栃木の革がええもんやと言って買いにくるけど、
それは違う、あんたがこの革に惚れ込んでくれるんなら売るけども
売れてるから分けてくれ、では困る。
革のことを知って納得した上で
『どうしてもこれが使いたい』と言うんなら売りたい。」
と話します。
栃木レザーのフルベジタブルタンニングレザーと従来の革の違いは
革が「生きている」かどうかにかかっているのではないかと思います。

小さい財布小さいふ
栃木レザーがウンと言うまで
22年かかった
現在、主に流通している革は9割が化学薬品を使ったクロム鞣しによる製法による革と言われており
更に革の着色には革の上に顔料による塗料を塗り、キズなどを隠したものが多く流通しています。
社長は以前より
「なんで革を革らしく使わへんのや」
と疑問に思い
「わけもわからんまま22年追いかけた。プロになんぼ頼んでも頼んでも頼んでも・・・やってくれんかった。」
と社長は話します。
イギリス発祥の伝統的な方法による、「革を革らしく」使う
フルベジタブルタンニングレザーを日本最大級のピット(タンニン槽)を持つ栃木レザー社へ提唱していたのですが
そのあまりにも現状とかけ離れ手間と時間がかかりすぎる製法に社内からも「この革のためにうちも潰れてしまう」と反対の声があがっていたそうです。

ハンドセッター
プロよりも職人でいたい
今や有名になった栃木レザーですがその昔ながらの製造には通常の何倍もの時間と手間がかかり見学に来た他のタンナー(革をつくる職人さん)が「うちなら1/10の手間でやる、あんなんやってたらメシ食っていかれへん!」と匙を投げるほど、現代の革づくりの中では特質的だといいます。
「それでも俺はどうしてもこれが欲しいねんや、って22年かかってやっとウン言うてくれた」

革職人さん
皮を革にする「鞣し」とは
動物の皮はそのままでは固くなったり腐ったりしてしまいます。
それを防ぐのが「鞣(なめ)し」と呼ばれる工程で、
これによって「皮」が「革」になるのです。

ネコのうしろすがたをしたキーケース<
「クロム鞣し」と「タンニン鞣し」
革を「鞣す」には大きく分けて「クロム鞣し」と「タンニン(渋)鞣し」という製法があります。
生産性やコスト・手間の関係などどちらにもメリットとデメリットがあり一概にどちらが優れているとは言えませんが
現在では安価で発色が良く、大量生産が可能なクロム化合物を使用した「クロム鞣し」という製法が多い使われています。
ただ廃棄時に燃やすと有害物質が出てしまうことや革特有の艶やかなエイジングがしづらいことなどから自然のタンニンを使い、使い込むほどに魅力が増し自然にも優しい「タンニン鞣し」が再注目されています。
「今更になってヨーロッパを中心にノークロムやと言うてる」
栃木レザー社のフルベジタブルタンニングレザーは「タンニン鞣し」の中でも昔ながらの手法で現在主流の製法よりも何倍もの時間をかけて丁寧になめされた素材で、この革はほぼ100%土に還ります。
ここで疑問に思う方がおられるかもしれませんが、現在流通している「クロム鞣し」革の多くは化学薬品により創られているためなかなか土に還りません。
栃木レザー社では革の製作工程で出る排水処理の際にも薬品を使わず、その際に出る汚水を肥料として再利用できるよう農林水産省に登録しています。伝統的な技術と革新的な智慧が自然との共生という環境革命へと繋がるのではないでしょうか。
栃木レザーで創られた小さいふ。ももちろん土に還ります、できれば捨ててほしくはありませんが・・・ ぜひ毎日ガシガシ使ってあげてください。

小さい財布小さいふエイジング
タンニン鞣しのタイコとピット
通常はタンニン鞣しの中でも「タイコ」と呼ばれる大きな大きなドラム型洗濯機のような機械に革を入れて、ヌメ革にタンニンを浸透させる製法が多く使われていますが栃木レザーのフルベジタブルタンニングレザーは、あえてそのような製法をとらず160もの濃度が違うタンニンのビット槽(プール)に順番に漬け腐敗の防止とタンニンが均等に浸透するよう、シーソーのように左右に揺らしながら長い長い時間をかけて繊維を崩さないようにゆっくりゆっくり鞣していくのです。
「渋と革が腐らないように、ずーっとみぎひだりに機械でコトーンコトーンとこまめに動かしながら順番に濃度の違う槽(ピット)に移動させて、繊維を潰さんように芯まで染み込ませていくんや」
革は生き物、無理させたらあかん
革は「デシ」と呼ばれる10cm×10cmの単位で取引されます。
革は人間の皮と同じように高い伸縮性があるので、通常は生産性を上げるために原皮の状態で引き延ばしてからつくられます。
しかし栃木レザーのフルベジタブルタンニングレザーは無理な引き延ばしをしません。
なぜかと言うと革というものは無数のコラーゲン繊維が非常に複雑に絡み合っており無理に引き延ばせば繊維は痛んでしまいます。
この違いが分かりやすくはヌメ革の裁断面に現れ、繊維が潰れたヌメ革の断面はボサボサ、繊維がしっかりした革は断面もしっかりと目が詰まっているのが特徴です。
「革は人間の皮と一緒で引っ張れば伸びる、引っ張って伸ばしたほうがたくさん売れるやろ、栃木のレザーはピンと張りはしても引っ張って伸ばしはしてない。だから繊維がしっかり残ってる。」

生まれたてのお財布
芯通し
染色する際に革の内側(芯)まで染色することを芯通しといいます。「昔の学生カバンなんかは使ってると横やら角やら塗料が剥げて下地が出てくるんや、塗料を塗ってるだけやから。上から塗ったもんはいつか剥げる。芯通しで染めてへんからな。表面はツルツルに見えるけどあれは革やなくて塗料が見えてるだけなんや。」
ヌメ革というものは表面をコーティングせずに革本来の風合いをお楽しみいただく製品なので、どうしても伸びた爪や固いものなどで擦ると表面にキズがついてしまいます。
しかし栃木レザーのフルベジタブルタンニングレザーは「芯通し」と呼ばれる、ヌメ革の裏側まで染料を浸透させる製法を採用しているため表面にキズがついても目立たず、内側から染み出てくる油分によりそのキズも分からなくなり、味の一部となります。
「革にはそうゆう力が備わっとる」
と社長は嬉しそうに話していました。

ヌメ革の乾燥
芯通しの染色にこだわっている革は気候、時期によって革の色が若干異なります。革の特徴でもありますのでご了承下さい。
下の写真は同じFVTブラウンのカラーを異なる時期でタイル状に並べたものです
小さい財布小さいふ

本当の革ってのはそうゆうもんや
通常、「もの」は買った瞬間・使った瞬間から劣化していきます。
しかし本当に良いヌメ革は使えば使うほどにエイジングし赴き深く熟成され最初は堅いヌメ革も使い込むほどに「あなたに必要なだけ」柔らかくなるという身近でありながら、人知を超えた素材なのです。
社長は
「革製品は他の素材に比べて『重いけど軽い』、人間の赤ちゃんといっしょや使ってるうちに・いつも抱いてるうちに体に馴染んでいく、それが時間をかけてつくった革の本来の力なんやな。昔からやってた本当の革とはそうゆうもんや」
と軽く話していましたが
その言葉の裏にはヌメ革への絶対的な自信があるのだと思います。

生まれたてのお財布開いたところ

クアトロガッツで
小さい財布「小さいふ」をはじめ、
革財布や革小物に使用している革たち
個性豊かな革の特性を理解し適材適所に
栃木レザー ダッチカーフ リミテッドレザー オリジナルレザー


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